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  • 2014-11-06

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身近にあるイノベーション


【第4回】薄利多売の業界で「脱」薄利多売

さて、現在は2014年、日本で一番たくさんモノを売っているのは誰だと思いますか?
答えはイオングループ。2位がセブンアイホールディングス。そしてなんと3位はヤマダ電機なんです。トップ2がずば抜けた売上高とはいえ、みなさん、家電量販店がそんな上位に入っていると思わなかったのではないでしょうか?

日経MJが発表している2013年度の「日本の小売業調査」によると、いわゆる家電量販店は上位15位までの中に5社入っています。みなさんが気になるアマゾンの日本の売上が11位ですので、家電量販店のトータルの売上はかなり大きいものだと言えますね。

家電業界の推移

上記の図は1990年の家電量販店売上高1位から17位が13年後の現在、どうなっているかをまとめたものです。
順位の入れ替わりが激しいことと、経営破綻や統合・買収が多く行われていることがわかると思います。

特にヤマダ電機、エディオンの買収が目立ちますがこの2社のような特定の地域中心にビジネスを展開してきた企業には、自分たちがまだ出店していない企業の量販店チェーンを買収するのは非常に魅力的です。企業買収にはメリットもデメリットもありますが、出店していない地域の店であれば商圏は補完でき人をやめさせる必要もありません。逆にその地域で顧客に親しまれている店舗や店員をそのまま引き継ぐことでスムーズなビジネス展開をすることができます。メーカーに対しては今までより仕入れる量が多くなりますので、より有利な価格交渉ができるようになります。このような形の買収ではメリットの方が多くなり、買収効果が表れます。下のグラフを見ると、この買収効果で、売り上げを伸ばしているのがよくわかります。
前回、ヨドバシが非上場企業であるため。意思決定が迅速に行えるということをお話ししましたが、上場企業のメリットはこのような資金力を生かした買収や提携ができるところです。

家電売上高

この結果、ヨドバシカメラは売上では、2002年には2位だったものが2006年には3位、そして2013年では、5位まで順位を落としています。ボリュームを取る他社の戦略に負けてしまったのでしょうか?

比較図

上の直近6年の業績を見るといづれ企業の売上も横ばいであることがわかります。その中で、ヨドバシはコンスタントに利益を上げています。下の利益率のグラフで見るとこれがより顕著です。ヨドバシカメラは利益率を6年間で5.6%から7..7%へと約2%も伸ばしており、これは売上高2位だった2002年度の5.8%よりも高い率となっています。
この10年の間に、ポイントカードの会員は2000万人を超え、倍に、取扱品目は83万品目と驚異的な数になっています。売上高ではなく収益を確保する戦略で、ヨドバシカメラは相変わらずユニークな位置にあるといえます。

利益率

最後にもう一度2013年度の「日本の小売業調査」に戻りましょう。ヨドバシカメラは家電量販店だけでなく、大手小売業の中でも、ユニクロを擁するファーストリテイリングに次いで利益率の高い企業であることがわかります。

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