• EC
  • 2014-11-18

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おせっかい拡張型ECサイトの提案

EC(Electronic Commerce: 電子商取引)が普及してしばらくたつ。次なる発展的課題は、ネット店舗とリアル店舗の融合となるO2O(Online to Offline)マーケティング分野となるだろう。本稿では改めて、現行のECサイトの宿命といえる問題点を整理し、今後の改善・応用を整理する。本稿で鍵となるのは、新規ユーザー層には優しく、慣れているユーザー層には情報過多となっている仕様である。本稿では、便宜上、良い意味でも悪い意味でも「おせっかい」の仕様として取り上げる。読者の方々にはECサイトの整理、またはO2Oマーケティングへの展開を考える際の参考にして頂きたい。

1.おせっかいな仕様の問題点

ECサイトは、新規訪問者にわかりやすくする、加えて他のECサイトと差別化しようとすると、細部で工夫を凝らす仕様になり、慣れているリピーターや商品を良く調べた後のユーザー層には往々にしておせっかいな仕様となる。このおせっかいな仕様への変化の厄介なところは、ユーザーへの考慮とビジネス効率性の施策の両方が同時並行で「複合的」に行われることである。

ここで、ECサイトでの自社ビジネスとしての効率性、および“将来的なユーザー利便性”を考える場合、ユーザーの流入・事前行動・購買行動・継続行動といったことを把握するため、実験的な運用とデータの獲得が合わせて行うのが通例である。実験的であるが故、一部ユーザーにとって、使いにくくなる仕様になることもあり得る。あえて、ECサイトでの改善の余地は際限なくあると仮定すると、ユーザーは常時、運営側の実験に付き合っていることになる。また、将来的なユーザー利便性のためという命題がくっついているのが厄介な点でもある。加えて、O2Oマーケティングへの展開を考える場合は、現行のECサイト・実店舗のサービスのメニューを通常は増やす方向になることから、上記おせっかいな仕様の問題点が拡大されることもあり得る。

2.おせっかいな仕様をどう拡張するか

前節までのおせっかいな仕様の問題点を緩和しつつ、より良いサービスへの拡張を考える場合、一つの参考としてブレインストーミングでの改変の方向性を示したSCAMPERの概念がある。特に、意識して優先すべきは、サービスレベルの量的な上限を見据えた、Eliminate(取り除く)である。なお、サービスの量を見直すことは、現行のサービスの体制を見直すことにもつながる。サービスの量を絞り込みによる平時のユーザー負担と実験コストの見直しを経て、サービスの質の議論を行う体制の環境が整うものと考える。

また、おせっかい仕様には、ゲームフィケーションに代表されるように、一部ユーザーのサービス利用時の時間価値が自己承認欲求と適合している例もある。ユーザーへの利用時の「自然な選択肢」を与えつつ、有力サービス分野の深耕が必要であろう。

上記を踏まえて、筆者はユーザーレベル層別の質・量のおせっかい度の選択型サービスを提案する。なお、ユーザーレベルの定義域とサービスの適合は、ユーザーの平時の行動で決まるパターンとユーザーが自ら定義するパターンの選択肢があることが望ましいが、サービスの公平性の課題と情報の運用・適用範囲に関する課題が残る。

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