• データマーケティング
  • 2014-09-30

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攻めのマーケティングでのBIツールの使い方(3)

マーケティングの分析を含む活動で、データの可視化を通じた業務効率の側面で強い味方となりうるのはBIツールである。BIツールの活用の仕方として、いくつかに分けて連載する。第3回目となる今回は、BIツールを積極的に使いこなして攻めのマーケティングを行うに当たっての、切り替えまたは機能拡張に向けた業務展開について述べる。読者の方々には、使っているBIツールの確認と再活用の参考にして頂きたい。

1.現行BIツールの実効性の「定量的」棚卸し

前回の記事では、BIツール導入後の「内部・外部のビジネスで何が変わったか→自組織として何を変えるべきか→現行BIツールでは何が変えられるか」のフォーマットを用いた確認法について述べた。今回は、このフォーマットの再活用を踏まえつつ、自組織でのマーケティングの強化を見越した展開について考える。

はじめに、BIツールの切り替えや機能拡張の話が出た段階で、まず行うべきは現行BIツールでの使用状況の棚卸しである。本稿では、機能と業務の対応と仕様要求の整理について説明する。機能と業務の対応について、推薦する手法は、クロス表を用いて、縦軸にBIツールの機能、横軸に部署と役職、および使用場面をとって、対応のマスに「ツールの使用頻度をランク付けした数値」または稼働工数を入れて定量化することである。

ここで、付け加えることは、このクロス表は、現行のBIツールの導入初期、拡大期、縮小期といったツールの活用時期によって切り分けて作成することである。そうすることで、現行のBIツールの初期の使用状況と、それを組織としてどう使いこなしていって、切り替えまたは機能拡張が必要になってきたかが可視化できる。この確認手法は、BIツールのみならずITシステム全般でも適用可能なものであるが、BIツールそのものの使い勝手は本来平易なもので、使用想定の業務部署および役職が広く、使用場面も多様なことから、他のITシステムより自組織の身近なリソースとして、時系列毎に機能したかどうかが判別しやすいものとなる。特に、自組織の顧客に対する課題解決の場面でのBIツールの使用頻度は、BIツールが自組織の対外の付加価値を生む活動に寄与したかどうかの判別になるので、非常に重要である。BIツールそのものは、平易な使い方を想定しているのでなおさらそのことがいえる。

上記に加えて、自組織に現行BIツールの不満点、追加仕様等に関するアンケートを取って、次のBIツールへの要求内容を決めていくことになる。

2.ITシステムとそれを使いこなす人材育成への一歩

前節の現行BIツールの棚卸しとアンケートにより、総合的なとりまとめを行う過程で、是非とも確認しておきたいことがある。それは、人材のBIツールの使いこなしに関する互助、または組織サポートができていたかどうかである。このことは、BIツールそのものは正確には「慣れている人材」にとっては平易なものであるが、初心ユーザーには操作と専門性の組み合わせ観点から難しく感じることが多々あることによる。ヘルプ参照により一人でも使いこなせる工夫があるが、現実面の学習負荷からサポートがない状況では初心ユーザー層には「全く普及しない」のが実情である。

そのため、組織的なサポート環境は必要であり、アンケートでの生産性のない不満箇所は、定量頻度も合わせてそのまま自組織の人材サポート環境の不備を表している。なお、このことはBIツールに限ったことではなく他のITシステムに関しても当てはまることであり、現代のマーケティングの生産性に関する業務上の課題の一つでもあると考えられる。

このように、新たなITシステムの導入時には、ITシステムの課題のみならず人材教育に関する課題も明らかになることから、人材教育の内容も合わせて刷新する良い機会であるといえる。


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