• コンテンツマーケティング
  • 2015-10-01

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小売マーケティング予算の変化から最新動向を読む 増加するショッパー・マーケティング

小売製造業者のマーケティングにおいて、従来型の小売マーケティングに振り分けられる予算はどんどん減少しています。従来型の小売マーケティングというのは、コンシューマー・プロモーション、印刷媒体などによる広告・拡売費といったものを指しますが、これと対照的に増加しているのが、デジタル・マーケティングに対する予算です。ある調査報告書によれば、2012年に7.1%だったデジタル・マーケティングの予算比は2014年に12.5%にまで達しました。

マーケティング予算内訳の変化

2015年3月に発表された、アメリカの小売製造業者を対象に行った調査報告書を使って、2012年と2014年のマーケティング予算を比較し、減少した項目と増加した項目に分けて詳しく見ていきたいと思います。

(1)減少した項目

前述の通り減少したのは、従来型の小売マーケティングの項目です。2012年の拡売費は全予算の49.8%を占めていましたが、2014年は43.9%へと減少しています。

印刷媒体などによる広告の予算が全予算に占める割合は、25.4%から22.2%へと減少。コンシューマー・プロモーションは11.7%から7.9%へと減少しています。いわゆる従来型の小売マーケティング施策に割かれた予算を合計すると、全予算の86.9%から74.0%へと大幅に減少していることが分かります。

(2)増加した項目

大きな違いが出たのはショッパー・マーケティングの予算です。2012年は全予算の6.0%ほどしかありませんでしたが、2014年には13.5%へと倍増しています。

「ショッパー・マーケティング」とは、ショッパーを惹きつけ、購買決定に導くためのマーケティング活動のことです。2012〜2014年にかけてマーケティングにかけられた予算全体が増加したのは、このショッパー・マーケティングと、前述のデジタル・マーケティングに対する予算が増加したためです。

ショッパー・マーケティングの具体的な施策

この調査報告書では、消費者の購入意思決定時点について詳細な分析を加えています。その分析が示すところによると、消費者の大半は、実際に店舗に入る前に商品購入の意思決定をしてしまっている、ということです。

とはいえ、ショッパー・マーケティングは効果がない、ということでは必ずしもありません。ショッパー・マーケティングの代表的な施策として知られてきた「割引クーポン・特典クーポンの発行」、「安売り」などは、極めて効果的であることが証明されています。

しかし、小売業者によるクーポンの発行や安売りに対する予算は、2012~2014年の2年間で減少傾向にあり、そのため2014年にはショッパー・マーケティング予算の18.6%を占める程度にまで減少しています。

反対に、2012~2014年にかけて大きく予算を増加させたショッパー・マーケティング施策は「インストアイベント」で、2014年にはショッパー・マーケティング予算の16.2%にまで拡大しています。

ところが、ショッパーに対して行った調査によると、インストアイベントはショッパー・マーケティングの手法の中で、もっとも効果の低いやり方だということが分かっているのです。

今後の課題

小売マーケティング予算の内訳について、2012~2014年の2年間で変化したポイントとして、デジタル・マーケティングが拡大したことが挙げられる、というのは、大方の予想通りでした。しかし、それ以上にショッパー・マーケティング予算が大きく伸びていた点は注目に値します。

この結果は、小売業者が店舗内でショッパーに商品を買ってもらうために、一層の努力を重ねていることを示していますが、売り上げがどのくらい増えたかという基準だけで判断するならば、ショッパー・マーケティングの施策は成功しているとは言えません。今後、より効果的なショッパー・マーケティング施策を開発していくことが必要でしょう。

【翻訳参照元原稿】
http://www.emarketer.com/Article/Digital-Nearly-Doubles-Share-of-Retail-Manufacturer-Marketing-Pie/1012864


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