• データマーケティング
  • 2014-09-22

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データの姿見 ビッグデータ以前のマーケティングに寄せて

今回は、先日偶然に見ることができたビッグデータ以前の雑誌を基に、ビッグデータの活用に仕方について改めて考える。マーケティングの方法において、不変となる領域とビッグデータを活用した比較的新たな領域の整理と今後の対策への一助として頂きたい。

1.表現ドリブンとデータドリブン

先日、偶然にも1990年代前半の雑誌をいくつか見比べる機会を得た。個人的な所感として、どの雑誌も発売当時から見て将来の一歩先を行く生活提案という意味では現在の雑誌のそれと何ら変わらないが、特徴的なこととして、定性的なセグメント分けやAIDMAに関連する表現を忠実に反映させたメッセージが、工夫した表現で盛り込まれていたと感じた。

そこで、あえてビッグデータ概念の登場以前のマーケティングを、差別化要因と合わせて、「表現ドリブン」のマーケティングと呼ぶことにする。表現ドリブンのマーケティングでは、現在より相対的に少ないデータを元にした提案結果を、より消費者心理に立った上手な表現法で伝えることが、差別化要因のカギであった。

これに対して、現在のビッグデータを活用したマーケティングを差別化要因と合わせて、「データドリブン」のマーケティングと呼ぶ。データドリブンのマーケティングでは、消費者に伝えるメッセージは結果のデータで示される蓋然性が強い分、表現ドリブンほどの巧妙さを要求されていない。しかし、以前の記事製品のデータマーケティングにおける大局観と具体化(3)にて用いた「解析要件の多面性、解析結果の多様性」にあるように、解析プロセスに幅が生じることで、往々にして結果のデータが幅のあるものになり得る。そのため、実は、データドリブンのマーケティングでは、幅のある結果として出るデータ群をわかりやすく解説する意味での表現力が要求される。最終的には、データドリブンで結果の適切さと解説力、表現ドリブンで消費者心理への訴求力が揃うのが望ましい。

2.データの姿見としての表現プロセス

前節の内容について、やや大げさであるが、ビッグデータを姿見でどの角度から見た結果であるかを示す表現プロセスが必要になると考える。具体的に言えば、元データを格納しているシステム仕様に依存で得られる分析結果、元データを担当チーム毎に割り振った分析結果、自組織のマーケティングのノウハウによる加工・付加の有無、最終結果の元になるべき中間結果といったものである。

以上の検討を踏まつつ、最終結果がどういった整合性を持って消費者心理にどの角度から響くか、といった最後の回答の詰めに関わるメッセージ作りがマーケッターの腕の見せ所となる。

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 製品のデータマーケティングにおける大局観と具体化(3)


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