• O2O
  • 2015-08-26

Monthly pageview: 0


常に「お客様目線」を意識する飲食チェーンのO2O戦略

 増加しているスマートフォン/タブレット端末用アプリ

スマートフォンの普及に伴い、スマートフォンアプリを活用したO2Oマーケティングを行う飲食チェーンが増えています。マクドナルドなど、フィーチャーフォンが主流だった時代から施策を展開してきた企業に加え、ケンタッキーフライドチキンやミスタードーナツ、モスバーガーなど、他のファーストフードチェーンのほか、餃子の王将や丸亀製麺、カレーハウスCoCo壱番屋など、いまやほとんどの飲食チェーンで用いられているO2O施策になっています。

画面をタッチするだけで必要な情報が得られる専用アプリは、客を店舗に引き寄せる強力なツールになります。多くの企業では、クーポンの配信やキャンペーンの告知などによって、一度来店してから離れてしまっていた客を、再度来店させることに成功しています。また、ユーザーの顧客属性や利用履歴など、アプリユーザーから膨大な顧客情報を得られるというのも大きな利点です。

クーポン以外で顧客を満足させる

ここでは、クーポンや店舗情報以外に変わった機能をもつ飲食店のアプリを紹介したいと思います。

・ミスタードーナツ
アプリ上にある「ミスタードーナツカード」に最大3万円まで現金をチャージできるので、スマートフォンのみでドーナツが購入できる。

・カレーハウスCoCo壱番屋
アプリから宅配注文サイトに遷移することができ、好きなカレーをいつでも配達してもらえる。

・銀だこ
アプリを起動し、店舗近くで写真を投稿するとポイントが付き、ポイントが溜まると商品と交換できる。

・丸亀製麺
「丸亀写真館」では天ぷらを使ったオリジナルの加工写真を作ることができる。うどんの写真を使った「うどん占い」では、おいしそうなうどんの画像とともに占いを楽しめる。

このように、他のアプリと少し変わった機能を加えることで、インターネット上でも話題になり、クーポン以外の部分でも顧客をひきつけている事例があります。

さまざまな飲食店がスマートフォンやタブレット向けのアプリを制作していますが、開発する上で注意しなければならない点もあります。それはデータ量が大きくなり、インストールに必要以上の時間がかかってしまっていたり、せっかくインストールしても快適に動作しなかったりして、アプリ利用者のユーザー体験が損なわれてしまうことです。不具合によってアプリが強制終了し、ユーザーがコツコツと溜めてきたポイントが紛失されてしまった場合などは致命的です。それがきっかけとなり、アプリのレビュー欄やSNS上で“炎上”してしまう事例は数えきれないほどあります。

また、アプリを利用する条件として、過度に個人情報の入力を求めてしまうと、ユーザーからの信頼を損ねることにもなりかねません。せっかく資金を投じて行っているO2O施策であるにもかかわらず、逆に企業や商品のブランドイメージを毀損してしまうことがないよう、十分注意する必要があります。

顧客目線のO2O施策を目指して

ここまでスマートフォンやタブレット端末の専用アプリについて説明してきましたが、公式ウェブサイト、LINE公式アカウント、公式Facebookページ、Twitter公式アカウントなどでも、さまざまなO2O施策が試みられています。

ウェブサイトの良さは圧倒的なデータ量です。企業としての情報のみならず、新商品や期間限定商品の情報、最寄り店舗や営業時間についての検索機能に加え、座席やメニューの予約フォームを備えているものもあります。また最近では、「食べログ」「ぐるなび」といったグルメ情報サービスや、「オープンテーブル」などのレストラン予約サービスと提携することで、短期間で劇的な売り上げ増を見せる飲食店も見られます。

FacebookやTwitterを活用することの利点は、毎日情報を発信し続けることで顧客の潜在意識に訴えかける「刷り込み効果」があること、またフォロワーのリアクションや感情の動きを正確に把握できることです。

顧客にどのようなメリットと満足感を提供できるか、それがどれだけ業績拡大につながるかを常に念頭に置いて、施策を展開していくことが鍵となります。

技術の進歩や新しいプラットフォームの登場によって、企業が行うO2Oの施策も多様化してきました。人々が受け入れやすい形に合わせた施策を継続的に行っていくことで、自社の商品に少しでも興味を持った人たちをひきつけ、来店に結びつけることこそO2Oの目的とするところではないでしょうか。

とはいえ、クーポン配信だけに頼った施策などでは長く顧客をとどめておくことはできない、ということも忘れてはいけません。「丸亀製麺」のアプリのように写真や占いなどエンターテイメントの要素を加えたり、「銀だこ」のアプリのように、来店客の周囲に情報を拡散させる仕組みを構築したりするなど、ユーザーを「O2O施策にコミットせずにはいられない」状態にさせることが大切です。


ベンチマークと分析の考え方 全員無料プレゼント

このE-Bookは、製品のデータマーケティングにおける大局観と具体化(1)から(3)の各セクションについて、オリジナルの図解で解説したものです。自社の事業特性に合わせてご活用ください。
ダウンロードはこちら(無料)

この事例バックナンバー ─事例記事─

あわせて読みたい ―関連記事―