• データマーケティング
  • 2015-08-17

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ビッグデータ活用イメージが簡単にわかる『あきんどスシロー』

 ビッグデータと外食産業の関係性

今回はビッグデータの活用法をわかりやすく説明するために、外食産業の事例を取り上げます。ビッグデータというと、ITや物流業界などで使われることが多いように感じますが、それだけではありません。その実例を、回転寿司チェーン『スシロー』などを運営する『株式会社あきんどスシロー』を例にとって紹介していきます。

『あきんどスシロー』は1984年(1号店出店)に大阪で創業された上場企業で、売上高は年間800億円以上。押しも押されもせぬ回転寿司業界の大企業ですが、一般的な中小企業でも参考にできるビッグデータ活用の導入実績があります。

『あきんどスシロー』の事例

『あきんどスシロー』は現在、日本全国で400店以上を展開しています。皿の裏にICタグを付け、寿司が流れるレーンから会計にいたるまで全てを自動化し、商品管理効率を極限まで高めたビジネスモデルをご存知の方も多いでしょう。しかし同時に、膨大なデータを収集できても、それを活用できないという問題も発生していました。

エクセルベースのデータしか保有していなかった『あきんどスシロー』は、せっかく蓄積したデータを充分に活かしきれていませんでした。蓄積データを活用するため、『あきんどスシロー』では、ビッグデータに着目することにしました。では、ビッグデータを活用した結果どうなったのか、活用の前後で比較してみましょう。

ビッグデータ活用前
データの抽出から可視データの作成までには莫大な時間を要するため、精度の高い可視データを作成することができず、漠然とした決定をするしかなかった。

ビッグデータ活用後
ほぼリアルタイムでデータの可視化ができるようになったことで、経営判断が劇的に早まり、速やかに実務に反映できるようになった。

これまで感覚的に決定してきたことも、データをもとに検証することで精度とスピードを高めることができるようになったわけです。また、データを可視化することによって、経営方針を、商品開発、マーケティングなどの各担当者と共有することが可能になりました。こうして『あきんどスシロー』は一貫したビッグデータの活用ができる体質に変貌し、各店舗のオペレーションを飛躍的に効率化できるようになったのです。

ほかの外食産業と比較して、回転寿司は席数が多いため、来店客を効率的に回転させられるかどうかで、年間売上に大きな差が生じます。また、レーンを流れる商品の管理も非常に重要な課題です。ビッグデータ活用後は、的確に注文を予測して準備することで、劇的に廃棄率を減らすことが可能になりました。さらに、全店舗で3万人以上にもなるスタッフの配属やシフトにも大きな変化がありました。多店舗展開だからこそできたことではありますが、ここには大企業でなくともビッグデータを有効に活用できるヒントが隠されています。

中小の外食産業が参考にできるビッグデータの扱い方

膨大な情報をベースにしたビッグデータが大企業向けであることは間違いありません。しかし中小企業でも多くの情報を扱う部門はあります。たとえば、多くの部品を扱うような業種などはその代表例ではないでしょうか。在庫部品のマスター管理をエクセルで行っていると、情報へのアクセスに差が出てしまいます。このような場合にビッグデータ活用ツールを全社的に採用すれば、社員の誰もが簡単に情報にアクセスできるようになります。特に在庫管理は属人化しているケースが多く、担当者が突然退職するなど不測の事態が起こった場合、誰も正確に状況を把握できなくなるリスクがあるのです。

ビッグデータを活用するメリットは、数値で明示することで正確な経営判断ができるという点。つまり、「~と思う」「~と感じる」が「~である」「~する」に変わるわけです。

たとえば、「今日は忙しい」と感じたとします。その通りかもしれませんが、実際は、単に体調が悪くて普段よりも忙しく感じただけかもしれません。忙しい、暇などというのは感覚であって数値ではありません。個人の感覚なのか客観的な事実なのかを明確に分けて考えなければ正確な判断は行えません。こういった、判断のベースにもなっている個人の感想や感覚を、共有できる数値情報に変えられるのがビッグデータの強みです。

多くのデータを扱っている企業であれば、エクセルベースの数値データ運用からビッグデータ活用の導入に舵を切るべきではないでしょうか。そうした運用実績の蓄積が、取引先企業や同業他社にも影響を与え、新たなビジネスモデルが誕生するきっかけになるかもしれません。


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