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  • 2015-05-11

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株式会社ローソンのデジタルマーケティング戦略とは【前編】

企業がデジタルマーケティングに本格的に取り組み始めたのはインターネット人口が爆発的に増えホームページ乱立した頃からです。ただ当時は、まだ会社案内の域を出ていなかったものが多くありました。2000年代後半頃からTwitterを取り入れる企業が一気に増加、企業アカウントのブログも乱立し、SNSのキーワードが広まりだしたのもそのあたりからでした。その後Facebookの企業アカウントも増大しました。

今回は株式会社ローソンの足跡をたどりながら同社の企業戦略を探ります。

デジタルマーケティングから探るローソンの企業戦略

現在、デジタルマーケティング先端企業としてクローズアップされる企業がいくつかありますが、株式会社ローソンはその代表格と言えます。ナンバーワンの呼び声も高く、常に各種のランキングや事例の紹介数も日本企業を代表するレベルです。

しかし、意外にも同社のデジタルマーケティングが加速したのはそれほど過去のことではありません。2010年以降のことです。例えばローソンの公式TwitterアカウントやFacebookアカウントの開始も2010年以降となっています。もちろんpixivなど各媒体はデジタルマーケティングのグランドデザイン決定後にスタートしていますが、この数年で一気に急拡大し多くの支持者を増やすことに成功しています。

新浪元社長、そして現在の玉塚社長はそれぞれハーバードとサンダーバード国際経営大学院で学位を取得した、いわばアメリカ仕込みのマーケティングを学んだ経営者です。企業のソーシャルアカウントとはいえ、これほどの大企業ではそれなりのプロセスを経ないとオープンは難しいでしょう。つまり同社は戦略的にデジタルマーケティングに注力し、広報戦略・マーケティング戦略にデジタル領域を組み込んでいるということです。ここで同社が取り組む各デジタルメディアを紹介しましょう。

1.Facebook 2.Twitter 3.Google+ 4.mixi 5.YouTube 6.LINE 7.KAKAO TALK 8.ニコニコ動画 9.NAVERまとめ 10.Pinterest 11.Tumblr 12.pixiv 13.mobage 14.GREE 15.USTREAM 16.foursquare 17.Vine 18.Instagram 19.ミイル 20.ブログ 21.モバイルコミュニティー 22.cameran 23.SNAPEEE

なんと総数23種類。さらにFacebookとTwitterは英語アカウントまであります。これに自前のコンテンツが加わります。ご存知のように訪日観光客にはコンビニ好きが少なくありません。日本ではそれほどメジャーではありませんが、KAKAO TALKはアジア圏で強いアプリです。海外店舗のポテンシャル顧客、来日観光客をも視野に入れたデジタルマーケティング戦略がトップダウンで行われていることは間違いありません。

そして彼らのKGIは、来店やウェブでのコンバージョンです。もちろんそれがすべてではありませんが、ブレなくコンバージョンを意識した見せ方を行っています。これほどのアカウントに次々と投入を可能にしたのは、トップのデジタルマーケティングに対する理解があるからこそです。

このことは、同社のマネジメントのマーケティングレベルの高さを物語っています。実際、株式会社ローソンの組織図には社長直下にコミュニケーション本部が置かれており、マネジメントの意向が強く反映されているものと推察できます。

デジタルマーケティングの分野は新しいツールのトレンドの流れが極めて速く、稟議をゆっくりと回している間にポジションを他社に取られてしまうこともあります。さらに、同社のデジタルマーケティング戦略が秀逸なのは、各コミュニケーションで連携が取れているということです。

例えば、TwitterとFacebookは別々の企業に発注し対応してもらっており、それぞれがバラバラに進行していくことになりますが、同社に限っては連携ができています。また同社のホームページでは、デジタルマーケティングコンテンツがまとめて配置されています。

ツールによって管轄部署が異なる場合は、連携が難しいこともあります。その場合、記載がない、バラバラの記載になっているといったケースも少なくありません。商品開発や人事的なことも話題にするのであれば、なおさら連携は困難です。その意味において、統合力という点でも同社のレベルの高さを物語っています。

ローソンのデジタルマーケティングの全体像をつかむ

以上、限られた範囲ではありますが株式会社ローソンのデジタルマーケティングの全体像をご紹介してきました。ここで同社の強みであるデジタルマーケティング戦略の根幹として、3点挙げたいと思います。

  1. トップのデジタルマーケティングへの理解度の高さ
  2. トップマネジメント配下のコミュニケーション本部の統率力と巻き込み力
  3. 各ツールを運営しているスタッフのクオリティーの高さ

同社が日本の各企業におけるデジタルマーケティングのトップを走っていると考える理由はこれらにあります。今後デジタルマーケティングに取り組む、あるいは拡張する場合の参考になる事例と言えるでしょう。

後編では、同社の各デジタルコンテンツの価値について見ていきます。また、デジタルマーケティングを先端的に行っていることで得られる副次的効果についても見ていきたいと思います。


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