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  • 2015-04-15

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加速するO2O戦略。さまざまなO2Oマーケティングへの取り組み【前編】

消費税が8%になり、経過を見てという前置きはありながらも10%になるのもそれほど先の話ではありません。増税後は買い控え現象と見られる事例が多々あったのは記憶に新しいのではないでしょうか。以前よりも購入に対するハードルは高くなったといえます。

その流れの中で、小売企業を中心にO2O戦略が注目されています。O2OとはOnline to Offlineのことで、オンラインからオフラインへの流れを生み出すことを言います。ウェブなどのリアルではない媒体から、リアル店舗などの物理的な地域への顧客やユーザーの誘導をします。

今回は前編と後編の2回にわたりO2O戦略を5つの目的分類ごとにご紹介します。前編では企業の取り組み事例、後編ではその切り口を施策ごとに説明し、今後のO2O戦略を予測します。

1.来店ポイント型
2.コラボレーション&企画型
3.店舗内販促型
4.クーポン&セールス型
5.インフラ型(流通システム)

1.来店ポイント型

来店ポイント型とは、来店に応じて一定のポイントを付与するというO2O戦略施策です。代表的なサービスとしてスマホアプリであるスマポが挙げられます。これはスマートフォンにスマポのアプリをインストールし、対象の店舗でチェックインを行うだけでポイントがもらえるというものです。

大手商業施設が参加している来店ポイント型O2Oマーケティング

現在サービスの取り扱い業種は大手家電量販店からファッション、デパートなどの大手商業施設、スーパーなどの食品販売店、ドラッグストア、化粧品店、ソフトバンクなどのモバイル業種、その他雑貨店など多岐にわたります。利用可能店舗数は700店ほどで、参加店舗は十分な店舗数とは言えず今後は参加店の数や内容でどれだけ躍進できるのかが鍵になるでしょう。

2.コラボレーション&企画型

メーカーなど各企業と小売店舗などがコラボレーションを行い、限定の企画を打ち出すことが多々あります。身近な例としてはコンビニエンス業界がイメージしやすいでしょう。

コンビニエンス業界に多く見られるコラボレーション&企画型

コンビニエンス業界は、アニメやキャラクターとのコラボレーションをかなり早い段階から行っており、告知などにウェブなどのオンラインを活用しています。ファミリーマートやローソン、セブンイレブンなどの店舗に行けば頻繁に行われているので、見たことがある人も多いのではないでしょうか。

3.店舗内販促型

店舗内販促型は、店舗やあるいはモール内での買い回りや需要の掘り起こし、喚起に利用されるO2O戦略施策です。親和性が高いのがサイズ情報や在庫状況のリアルタイム化です。また、位置情報から来店を促すという施策例も挙げられます。

スポーツオーソリティやグランベリーモールが取り組んでいる店舗内販促型

スポーツオーソリティや東京都町田市にあるグランベリーモールが早い段階から取り組みを実施しています。ただし、まだまだ試験的段階であり本格的な取り組みというよりはテストマーケティング要素が強く、歴史そのものが浅く十分なセオリーの確立がなされていない現状でインキュベーションステージである点は否めません。この分野での知見は今後の参考になると思われます。

4.クーポン&セールス型

クーポン&セールス型は文字通りクーポンを用意します。メルマガやスマホなどを使用し、配布することでクーポン利用におけるメリット訴求とセールスを同時に行うことで大きな売り上げを目標とするO2O戦略施策です。

直接的には売り上げの拡大や在庫の一掃を目指すことが可能となり、小売店では好まれる手法です。もちろん商品力に自信がある場合などはトライアルユースの役割も担える施策であり、メーカー直販の小売での利用価値も十分に可能です。

アメリカのマーケティングの知見を生かしたGAP

一例をあえて挙げるとするとGAPです。クーポンそのものの使い方がうまく、リアル店舗でのセールスとの相乗効果で来店顧客の増加と販売増加に成功しています。クーポン先進国アメリカでのマーケティングの知見を生かしたケースです。

5.インフラ型(流通システム)

最後にインフラ型(流通システム)におけるO2O戦略を見ていきましょう。最も大きなインパクトを与えた顕著な例の一つはAmazonです。特に地方や郊外の書店は閉店ラッシュを迎え、昔お世話になった書店がなくなるのを目にした方も少なくないのではないでしょうか。

丸善・ジュンク堂が行った流通改革

丸善・ジュンク堂書店のO2Oインフラ型の取り組みは注目です。従来型の書店在庫からクラウド型在庫システムに変更し、購入者は自宅に配送してもらうこともできれば、これまでのように書店に届けてもらうこともできるという流通に変わりました。つまり店舗と仮想店舗双方を生かすことが可能となり、うまくいけば共存関係を構築できるということになります。これまで固定化されていた物流にメスを入れ、企業もユーザーもメリットを共有できるのがインフラ型のO2Oの強みです。

いかがでしたでしょうか? 少なくとも問題を認識している企業がO2O戦略を加速させていることはご理解いただけたのではないでしょうか。

最後にご紹介した流通システムの変化は特にドラスチックな事例なので、一人の消費者としても変化の波を直接感じることができます。Amazonは書籍の流通形態を大きく変えましたが、Amazonが一概に悪いということではありません。ただ、日本に限らず書籍関連企業の「備え」が十分にできていなかったのは事実です。

書籍に限らずあらゆる業界で黒船並みのインパクトを受けてきたのがオンライン分野の台頭です。これを他山の石として小売業界はO2O戦略の動きを加速させています。消費者は同時に最も大きなオンラインユーザーであるということを忘れてはいけません。次回後編では、企業の取り組みの切り口を紐解きながら今後のO2O戦略の未来を探ります。


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