• データマーケティング
  • 2015-03-17

Monthly pageview: 87


データを測定する尺度

統計解析を行う上では、データ形式に加え、データがどのような尺度で測定されているかを理解することも重要である。ここでは、データを測定する尺度について解説する。データを測定する尺度は、比率尺度、間隔尺度、順序尺度、名義尺度の4つに分類される。比率尺度と間隔尺度で測定されたデータは量的データと呼ばれ、順序尺度と名義尺度で測定されたデータは質的データと呼ばれる。以下では4つの尺度の特徴について説明する。

比率尺度

比率尺度の特徴として、(1)絶対的な原点を持つ、(2)目盛りが等間隔である、(3)数値に順序があるの3つが挙げられる。例として、アンケート調査で回答者に一か月間の外食回数を質問したとする。
外食回数が0であれば、それは「外食に一度も行かない(外食回数が全くない)」ことを表す。このように、”0”が「何もない」ことを示すことを、「絶対的な原点を持つ」と言う(図1参照)。絶対的な原点を持つことによって、測定された値どうしで比をとることができる。例えば、外食回数が3回のAさんと6回のBさんでは、Bさんが2倍(=6回/3回)多いといった解釈が可能となる。

150317_1

また、外食回数1回と2回の差と、3回と4回の差はともに1回であり、その差(1回)は等しい。このようにどこの目盛りの間隔も等しいときに、目盛りが等間隔であるという(図2参照)。さらに、「外食回数2回よりも4回の方が多い」というように、数値の大きさに順序性があることも比率尺度の特徴である。以上の3つの特徴を備えた比率尺度では、測定された値どうしで、足し算・引き算・掛け算・割り算の四則演算を行うことができる。上述した「回数」の他に、重さや長さ、時間や金額などが比率尺度の例として挙げられる。

間隔尺度

間隔尺度は、(1)目盛りが等間隔である、(2)数値に順序があるという特徴を持った尺度である。間隔尺度の例として、「気温」が挙げられる。気温-3度と-2度の差と、20度と21度の差はともに1度で、その差(1度)は等しいため、目盛りは等間隔である。また、「20度よりも25度の方が暖かい」ので、数値に順序性がある。つまり、絶対的な原点を持たない点が、比率尺度と間隔尺度の違いである。実際に、気温が0度というのは、「温度がない」ことを意味するのではない。また、20度は10度よりも2倍暖かいといった解釈もできない。倍数関係を扱うことはできないが目盛りが等間隔である間隔尺度では、測定された値どうしで、足し算と引き算が可能である。

順序尺度

順序尺度の特徴は、数値に順序関係があるという点である。例として、ミシュランガイドの星の数を考えてみる。1つ星よりも2つ星の方がグレードが高いという意味で、数値に順序性がある。しかし、1つ星と2つ星の差と2つ星と3つ星の差はともに1であるが、その差が等しいとは限らない。2つ星と3つ星の差の方が1つ星と2つ星の差よりも大きいかもしれない。このように、目盛りが等間隔であるかどうかが、間隔尺度と比率尺度の大きな違いである。等間隔性をもたない順序尺度では、測定された値どうしの四則演算はできない。

名義尺度

名義尺度は、いくつかのカテゴリに分類するための尺度であり、性別や血液型、出身地や背番号などが例として挙げられる。例えば、血液型に関する質問をし、A型に0、B型に1、O型に2、AB型に3を割り当てたとする。上述のような割り当てを行ったとしても、A型(0)とB型(1)の差がO型(2)とAB型(3)の差と等しいといった解釈や、O型(2)はA型(0)より大きいといった値の順序性に関する解釈もできない。名義尺度は個体を区別するための尺度であり、区別できればどのような値を割り当てても良い。順序尺度と同様に、値どうしの四則演算はできない。

以上の4つの尺度の特徴について、表1にまとめる。比率尺度と間隔尺度で測定された量的データでは、足し算や引き算が可能であるが、順序尺度と名義尺度で測定された質的データでは、値どうしの演算ができない。つまり、統計分析の算出される平均値(注)は、比率尺度と順序尺度で測定された量的データに関して適用できるということになる。このように、どの尺度で測定されたかによって、適用可能な分析手法が決まるため、尺度の理解は非常に重要である。

150317_2

(注)平均値は、以下に示すように、N個の測定データx_1,x_2,⋯,x_Nを足しあげて(値どうしを足しあげて)Nで割ることで定義される。

150317_3


BIツールの導入から運用の考え方 全員無料プレゼント

このE-Bookは、攻めのマーケティングでのBIツールの使い方、BIツールの可視化仕様の一提案の記事について、オリジナルの図解で解説したものです。自社の事業特性に合わせてご活用ください。
ダウンロードはこちら(無料)

このコラムバックナンバー ─コラム記事─

あわせて読みたい ―関連記事―